熟年離婚の「年金分割」でいくらもらえる?知って得するお金のルール

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「熟年離婚を後押しする制度」とも言われている、年金分割。

 

具体的にはどのような仕組みで、月々いくらもらえるのでしょうか。

 

妻のほうには経済的な余裕ができるというのは本当なのか?

 

今回は、熟年離婚に際しての年金分割について実際のところをまとめてみました。

 

夫が(もしくは妻が)もらう予定となっている年金を、離婚の際に夫婦で分け合う。

 

これが年金分割ですが、夫婦の関係性や金額によっては新たなバトルが始まるキッカケにもなりそうです。

 

意外!「内助の功」が認められている

ご存知ない方も多いのですが、熟年離婚の際の財産分与では夫の年金も対象になります。

 

なぜなら、その保険料を払えていたのは妻のサポートもあってのことだから。

 

言ってみれば「内助の功」を公的に認めるような形になる制度ですから、時代の流れからするとちょっと意外なようにも感じます。

 

ただし、この年金分割には条件があります。

 

  • 対象となるのは「厚生年金」の部分のみで、「国民年金」などの分は対象外
  • 請求できるのは、法律上の「婚姻関係」が成立していた期間の分のみ。(別居していた期間も含む)

 

例えば、夫が厚生年金に加入していた期間が40年だったとします。

 

そのうち、婚姻期間が30年あって離婚したのだとしたら、年金分割の対象となるのは3/4。

 

妻が受け取れる年金がいくらか?というと、対象となる3/4のさらに半分が上限。

 

つまり、マックスで3/8の年金(厚生年金)を受け取ることができるのです。

 

その年金は暮らしていくのに十分ですか?

この年金分割の制度は平成19年にスタートした比較的に新しいものであり、この制度のおかげで「金銭的な面での不安が軽減された」「だから熟年離婚を決心できた」という女性も多いでしょう。

 

しかし、年金分割でいくらもらえるかを実際に計算してみると、「思った以上に少ない」と感じる方が多いかもしれません。

 

例えば、こちらの東洋経済の記事にあるように、婚姻期間25年で熟年離婚したとしたら妻がもらえる年金分割の金額は月3万円ほど。

 

⇒ 東洋経済 「年金分割」熟年離婚は99%やめたほうがいい」

 

全くないよりはマシですが、「これなら大丈夫!一人でもやっていける」と思えるような頼もしい数字ではないのです。

 

ですから、この年金分割制度をアテにして熟年離婚を検討しているのであれば、それは考えが甘いと言わざるを得ません。

 

夫にとってもダメージは大きい

さらに、この年金分割には「夫の同意」が必要です。

 

言い換えれば、夫には年金分割を拒否する権利があるということ。(※ただし、妻が専業主婦の場合は、2008年4月1日以降~離婚するまでの記録分は夫の合意がなくても分割でき、その割合は1/2と定められています)

 

夫の立場からすれば頑張って稼いで保険料を払ってきたわけですから、「なんでお前に半分も渡さなくちゃいけないんだよ」と納得いかないのもわかります。

 

しかし、この制度の基本ルールは「婚姻期間中に納めた厚生年金の保険料の分を夫婦で分け合う」ということ。(なので、妻も厚生年金に加入してバリバリ働いていたならその保険料も分割の対象になります。)

 

老いてから受け取るであろう年金も、2人で共に築いてきた「財産」なのです。

 

そう考えると、いくら愛が冷めた関係とはいえやはり2人で暮らしていったほうが経済的にはお互いにメリットがあるでしょう。

 

熟年離婚するよりは、だましだましでも婚姻関係を継続していくのが賢明な選択かもしれません。。

 

【まとめ】年金分割は夫へのダメージは大きく、妻のメリットは小さい

「熟年離婚」というキーワードとセットで話題に上がることも多い、年金分割の制度。

 

もう一度その概要をまとめてみると、

 

  • 対象となるのは“婚姻期間中に”厚生年金として支払ってきた保険料の分のみ
  • 2008年4月1日以降の記録分については、分割の割合は「1/2」と決まっている
  • 年金分割は夫にとってダメージが大きく、妻にとってもそれほどのメリットはない

 

このように、「年金分割制度があるから熟年離婚しても大丈夫!」「一人でもやっていける」とは言えないのが現実です。

 

熟年離婚するのであれば、夫婦それぞれが年金をいくらもらえるのかをしっかりシミュレーションした上で冷静な判断をくだしましょう。

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